妻が化けた日

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私が妻と結婚してから10年目のある夏の日の出来事です。
いつも通り私が仕事を終えて夜遅くに家に帰ってきました。妻が迎えてくれたのですが、その日の様子は明らかにおかしいものでした。いつもなら気だるそうに眠い目をこじ開けながら応対するのに今日はばっちり化粧をしてこんな夜遅くなのにきれいな洋服を着ています。

何かの記念日だったかと申し訳なくなり、質問してみたのですが、友達と遊びに行っていたせいだといわれました。そしてやけににこやかに妻に若干押され気味に甲斐甲斐しく世話をされました。そして食事をしていると妻は極めて明るく私にやたらと話しかけてきました。5年前不妊に悩まされ、私に原因があることがわかってから夫婦会話がなくなってしまいました。こんなに妻と会話したのはそれ以来でした。

そして私がお風呂に入ると妻は忙しそうにバタバタと何かを始め近所迷惑だとお風呂から注意したのですが、何でもないと慌てた様子でまたバタバタと忙しくしていました。お風呂を出てから何をしていたのか聞いたらゴキブリが出ただとか、急に片付けなくちゃいけないものを思い出したのだといっていました。そんな日が月に何度かあり、その時だけやけに明るい妻が心配になり、仲のいい近所に住んでいる妻の兄に相談することにしました。

そしてその結果妻はパート先で知り合った一回り下の男と不倫していたことわかり、あろうことか我が家で私が帰ってくることがわかっているのに隠れて不倫するというスリル満点の遊びをしていたそうです。正直それを聞いて心底身の毛がよだちました。そのような発想をする人間が自分の妻だったこと、のちにそれが発覚して離婚協議をすることになった時も彼女に反省の色は全くなく、私が繁殖力がないことを理由に血液型が私と同じな不倫相手の子を産んで私の子として夫婦で育てる算段もしていたことがわかりました。子供ができない苦しみが彼女の子のようなモンスターにしてしまったのか、それとももともとそういう素養があったからこうなってしまったのか、離婚して接近禁止を行使した今となっては知る由も知りたくもありません。

ただ人間は恋愛は性欲でこれほどまでに価値観が違い、それは時に私たちに喜びや生きる意味を見出してくれますが、逆に私たちの心を殺す最悪の武器にもあるのだなと今は痛感しており、もう私はその恐怖から結婚はできないのではないかと自覚があります。